こんにちは‼︎
名古屋なかがわみらい歯科&矯正歯科です☺︎
先日、妻がアレルギーの会に参加させていただいたので、今回はアレルギーを持つ方に対する歯科でのできることについて記したいと思います。
食物アレルギーは“お口の中”からも始まる?
食物アレルギーと聞くと、多くの方が「食べた後に出る全身症状」──じんましんや咳、嘔吐などをイメージされるかもしれません。しかし近年の研究では、「アレルギーの感作(かんさ)=体がアレルゲンを異物として記憶する反応」は、皮膚や口腔の粘膜からも起こりうることがわかってきました。
つまり、食べる以前の“接触段階”でもアレルギーのリスクがあるということです。
経口・経皮・経粘膜感作とは?
アレルギーは、アレルゲン(アレルギーを引き起こす物質)が体内に入り込むことで免疫反応が異常に働き、「敵だ!」と記憶されることから始まります。この“感作”の経路にはいくつかあり、
•経口感作:食べて体内に取り込まれて感作される
•経皮感作:肌に触れたアレルゲンが皮膚から侵入
•経粘膜感作:口や鼻などの粘膜から侵入する
このうち、口腔内(とくに口唇や舌の裏側など)からの感作=経粘膜感作が注目されており、特に皮膚や粘膜のバリア機能が未熟な乳幼児では、そのリスクが高まるとされています。
歯科診療中にも見られる“感作リスク”
歯科では、こうした「口腔粘膜の変化」に早く気づくことができます。以下のような場面で、アレルギーの“はじまり”を察知できる可能性があります。
•よだれかぶれが口の周囲だけ極端にひどい
•同じ食べ物で毎回、口唇に赤み・腫れが出る
•特定の歯みがき剤やフッ素塗布で唇が荒れる
このような症状が繰り返される場合、食物アレルギーや接触性アレルギーの初期サインであることがあります。とくに歯科では「口の中と周囲」に焦点を当てるため、皮膚科や小児科よりも早く変化に気づける立場でもあります。
歯科だからこそできる“アレルギーの入り口”への対応
食物アレルギーを持つ子どもたちは、アレルゲンを含む食品だけでなく、その食品に触れたり、微量が口唇に付着しただけでも反応することがあります。特に乳幼児期には、よだれ・手づかみ・なめ遊びなどを通して、アレルゲンが知らぬ間に粘膜に触れるリスクがあります。
歯科では、以下のような観点での対応が求められます:
•口唇・口角の皮膚や粘膜の異常に注目する
•保護者からの食歴・症状の聞き取りを丁寧に行う
•皮膚・小児科・アレルギー科との情報共有を意識する
食物アレルギーのはじまりは、“食べてから”ではなく、“口に触れてから”かもしれません。
歯科はその最前線にいる存在として、気づき・予防・支援の起点となることができるのです。
次回もこと続きを記したいと思います。
本日もお疲れ様でした。
明日も歯っぴーな一日になりますように☺︎