こんにちは‼︎
名古屋なかがわみらい歯科&矯正歯科です☺︎
* 石灰化不全ってなに?
―歯がきれいに“硬くならない”と起こるトラブル―**
「白いシミのような模様がある」
「前歯に黄色い部分がある」
「虫歯じゃないのに表面が弱そう…」
そんな相談で来院されることがあります。
その原因のひとつが “石灰化不全(せっかいかふぜん)” です。
■ 石灰化不全とは?
歯が作られるときに、
エナメル質の“石灰化(カルシウムなどのミネラルを取り込んで硬くなる過程)”がうまくいかなかった状態 のことです。
つまり、
歯の表面(エナメル質)が部分的に弱い・薄い・色が変わっている状態。
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■ 見た目の特徴(よくあるパターン)
•白い斑点がある(ホワイトスポット)
•黄色〜茶色の変色
•表面がザラザラしている
•エナメル質が欠けやすい
•光沢がなく、マットな質感
•左右対称に出やすい(例:6歳臼歯や前歯)
一見「虫歯?」と心配になりますが、
病気ではなく、形成過程のトラブルです。
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■ なぜ起こるの?(原因)
石灰化不全は、歯が作られる時期の影響を強く受けます。
考えられる原因は…
•乳幼児期の発熱や感染症
•栄養不良(ミネラル不足)
•低体重出生
•早産
•妊娠中の環境(薬・栄養状態)
•遺伝的な体質
•MIH(第一大臼歯のエナメル質形成不全)の一部として出るもの
※石灰化不全=必ず原因が特定できるわけではありません。
■ 石灰化不全とどう違う?(関連疾患との比較)
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名前 |
問題が起こる場所 |
原因 |
特徴 |
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石灰化不全 |
エナメル質の一部 |
発熱・栄養など、時期の影響 |
部分的に白・黄・茶色の斑 |
|
エナメル質形成不全 |
エナメル質全体 |
形成期のトラブル |
歯の表面全体が薄い・弱い |
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象牙質形成不全症 |
象牙質(歯の中身) |
遺伝性 |
歯の色が茶~灰、硬さが弱い |
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MIH(6歳臼歯の形成不全) |
第一大臼歯+前歯 |
幼児期の病気など |
歯が欠けやすい、白/黄/茶色斑 |
■ 石灰化不全の放置リスク
石灰化不全自体は「病気」ではありませんが、
放置すると虫歯のリスクが高くなることがあります。
理由は…
•エナメル質が弱く欠けやすい
•ザラついた部分に汚れが溜まりやすい
•色の濃い部分は歯が脆いことが多い
そのため 予防と早期ケアがとても大切です。
■ 歯科でできる治療
症状の範囲や程度によって変わります。
① 予防(軽度)
•フッ素塗布
•コーティング(歯の強化)
•歯磨き指導
•定期検診で観察
白い斑点のみの場合は、予防中心で問題ないことが多いです。
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② レジン修復(中等度)
•ザラつきが強い
•着色が目立つ
•欠けやすい
などの場合、白い樹脂(レジン)でカバーします。
見た目の改善にも有効。
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③ ホワイトスポット治療(Iconなど)
歯を削らない “浸透性レジン治療” が有効な場合も。
白い斑点を自然な色に近づけることができます。
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④ 被せ物(重度)
欠けが大きい・見た目を整えたい場合には
ジルコニアなどのクラウンで全体を守る治療を行うこともあります。
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■ おうちでできるケア
•酸性飲料(ジュース・スポドリ)のダラダラ飲みを避ける
•歯を強くこすらず、やさしく磨く
•着色が気になっても研磨剤入り歯磨きの使いすぎに注意
•定期検診で状態チェック
•痛みがある場合は早めに受診
•石灰化不全は“歯が硬くなる過程で起こる部分的な弱さ”
•白斑・黄斑・茶色の模様として現れる
•虫歯ではないが、虫歯になりやすくなる
•予防からレジン・Icon・被せ物まで治療法は幅広い
•早期ケアと経過観察が大切
お子さんの歯で気になる斑点や色味がある場合は、
ぜひ一度ご相談ください。早めにケアすれば、
見た目も機能もきれいに保つことができます。
本日もお疲れ様でした‼︎
明日も皆様にとって歯っぴーな一日になりますように☺︎