こんにちは‼︎
名古屋なかがわみらい歯科&矯正歯科です☺︎
本日も歯科的視点からアレルギーとの関連性についての続きをしたためます。
口腔機能とアレルギーの深い関係
食物アレルギーをもつお子さんの中には、「食べること」自体が苦手だったり、特定の食感・におい・温度を嫌がる子が少なくありません。これは単なる“わがまま”ではなく、口腔機能の未発達や感覚の敏感さ(感覚過敏)が背景にある場合が多いのです。
歯科ではこの「食べる」「しゃべる」「飲み込む」といった口腔機能の発達にも注目し、アレルギー児への支援に役立てていく必要があります。
1. アレルギーと偏食・食行動の関係
アレルギーのある子どもたちは、「これを食べると痛い思いをした」「嫌なにおいがした」「気持ち悪くなった」といった経験から、特定の食べ物を避ける行動が習慣化しやすい傾向があります。
このような行動が長引くと、以下のような食行動・口腔機能の発達にも影響します:
•咀嚼(かむ)力の発達が遅れる
•舌や口唇の使い方が偏る
•飲み込み(嚥下)のタイミングが不安定
•言葉の発音や発語の発達にも影響が出ることがある
つまり、アレルギーは“体の反応”だけでなく、“お口の育ち”にも大きく関わる課題なのです。
2. 感覚過敏と食べる機能の関係
食物アレルギーと併発しやすい特性のひとつに、**感覚過敏(とくに触覚・味覚・嗅覚)**があります。とくに口の中は感覚がとても鋭敏な部位なので、
•ざらざら、ぶよぶよ、ヌルヌルとした食感が苦手
•強い香りや温度変化に反応しやすい
•歯ブラシやフロスも“痛い”と感じやすい
といった反応が見られることもあります。
このような場合、歯科では一人ひとりの感覚の受け取り方に応じたケアが求められます。無理にトレーニングを進めるのではなく、**遊びの中で感覚を広げていく「感覚統合的アプローチ」**が効果的です。
3. 歯科からできる「食べる力」のサポート
口腔機能の発達支援として、歯科で取り入れられる視点には以下のようなものがあります:
•口唇や舌、頬の筋肉をやさしく使う遊び(吹く、吸う、なめる)
•硬さ・温度・味にバリエーションを持たせた“味覚あそび”
•咀嚼・嚥下の観察とトレーニング
•ST(言語聴覚士)やOT(作業療法士)との連携による支援
歯科は、ただ虫歯を治すだけの場所ではありません。
“おいしく食べる・楽しく話す・しっかり飲み込む”ための力=口腔機能を、総合的に育む立場にあるのです。
「うちの子、アレルギーもあるし、偏食も激しくて…」という保護者の声は、口腔機能の発達支援の入り口でもあります。歯科がその声に寄り添い、「できること」を少しずつ積み上げていくことが、子どもの“食べる力”を育てる第一歩です。
本日もお疲れ様でした。
明日も皆様にとって歯っぴーな1日になりますように☺︎